保護者同志の情報交換で見えてくることがある

④ 保護者同士のつながりも大切に

日頃から保護者同士のつながりをつくっておくことも大切です。父母会などの組織がない場合も、クラスごとにSNSでつながるなどできれば安心です。「不適切保育」なのかどうか、保護者同士の情報交換から判断できる場合もあります。そのような事態にならなくても、保育のよい面を見つけて園を応援していくことにも活用できます。

⑤ 保育の制度にも関心をもつ

「不適切保育」が発生したりエスカレートしたりする背景には、保育士に適格な人材が不足していたり、保育士の仕事の負担が重すぎたりする構造的な問題もあると思います。改善するためには、保育士の待遇改善や配置人数をふやすことが必要です。そういった保育制度の問題に保護者も関心を持ち、保育施設を応援していくことも防止に役立つと思います。

参考:普光院亜紀『後悔しない保育園・こども園の選び方』(ひとなる書房)

普光院 亜紀(ふこういん・あき)
保育園を考える親の会顧問(アドバイザー)

1956年、兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。出版社勤務を経て保育ジャーナリストに。著書に『共働き子育て入門』(集英社新書)、『後悔しない保育園・こども園の選び方』(ひとなる書房)などがある。