不可思議な“司法試験マウンティング”

それから、なかなか合格をもぎ取れない小室圭さんの試験結果については、日本国内でこれまた不可思議な“司法試験マウンティング”が見られた。「米国の弁護士試験って、そもそもかつての日本の司法試験ほど厳しくない。ま、僕は日本の司法試験は2回目で通ってますけれどね」「僕は1回ですよ、ハハっ」「えっ、小室さんってアメリカでまだ受かんないの? 普通は1回で受かるし、回数重ねるほど合格率下がるよ」「厳しいこと言うようだけど、もう見込みないんじゃない?」

こういうのをはたで見ていると、人の不幸をネタにしてすらマウンティングで悦に入ることができる人間って、かわいそうだけど一体何のごうなんだろうか、偏差値教育の弊害だろうかと、しみじみ考えたものであった。

合格、おめでとうございます

いずれにせよ、眞子さん・小室圭さん全力応援派であろうがアンチであろうが、日本中が弁護士試験の結果を多かれ少なかれ気にしていたのはたしか。そんなオリンピック選手並み(もしかしてそれ以上?)の注目とプレッシャーの中、小室圭さんはよくぞ合格へこぎ着けたと思う。

三度目の正直、本当におめでとうございます。毎日ひたすらコツコツと重ねた努力が実るってこのこと。経済的な自立が可能になったのだから、もう誰が何を言おうと夫婦で大手を振って、好きなだけ思った通りのライフスタイルで人生を楽しんでほしい。グローバル経済後進国化した円安日本のメディアが、為替レート換算して嫉妬でキイキイ言うくらい、年収稼いじゃってほしい。なんせ国際社会で存在感も購買力も急速に失いつつある日本、今や1ドル150円ですのでね!

河崎 環(かわさき・たまき)
コラムニスト

1973年、京都府生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。時事、カルチャー、政治経済、子育て・教育など多くの分野で執筆中。著書に『オタク中年女子のすすめ』『女子の生き様は顔に出る』ほか。