※本稿は、井戸美枝『お金がなくてもFIREできる』(日経プレミアシリーズ)の一部を再編集したものです。
「一生モノ」に気をつけろ
「この家具は一生モノです」「このバッグの革は使えば使うほど味わいが出ますから、一生お使いいただけますよ」。そんな言葉につられて高価な買い物をしてしまった経験はないでしょうか? 私は何度もあります。
しかし、この頃ようやく気づきました。「一生モノ」なんて、そもそも存在しないのです。ファッションはもちろん、インテリアにもその時々の流行の色や形がありますし、年齢を重ねるうちに自分の好みも変わります。引っ越しや体型の変化で家具や洋服が合わなくなることもあるでしょう。私自身も、最近は重かったり着心地が悪かったりする服や靴は避けるようになりました。結果として、一生モノのつもりで買っても「有期モノ」になってしまう可能性が高いのです。「一生モノ」のセールストークには注意が必要です。
買いたいモノは使い切れるか、いくらで売れるか考える
うきうきしながら買ったのに、今は物置きや部屋の片隅で眠っている家具や家電、健康器具などはありませんか? 家の中に要らないモノがあると、そのエリアが“もやもやゾーン”と化します。つい置いている空間の広さを家賃換算して憂鬱な気分になってしまいます。ですから、不要なモノ、使わないモノは人にあげるなどして即刻処分することをお勧めします。
逆に、これから買い物をするのであれば、「本当に使い切れるのか」「使わなくなったときにいくらで売れるのか」を考えることが大切です。
自分の趣味嗜好だけで判断すると、購入時は高額だったとしても非常に安価で処分せざるを得なくなる可能性があります。中古でも人気があり、欲しいという人がたくさんいるようなモノを選んでおけば、不要になったときも気持ちよく手放すことができます。