30代独身者の4人に1人に結婚の意思がない。そんな男女共同参画白書の調査データが話題になっている。米国公認会計士の午堂登紀雄さんは「調査結果によると結婚しない理由として経済力のなさや仕事の不安定さを挙げる男性が多いのですが、事業に成功して富裕層になるような人にはそのような発想がなく、成功する前に比較的若くして結婚しています」という――。

事業で成功する前に結婚を決めている

「男女共同参画白書」が話題になっています。

30代独身者(男女とも)の4人に1人に結婚願望がなく、その理由として20代・30代の男性の36%(40代以上では4割超)が「結婚生活を送る経済力がない・仕事が不安定だから」、20代・30代女性の4割近く(40代以上では5割弱)が「仕事・家事・育児・介護を背負うことになるから」を挙げました。

それで私の周りの富裕層を見ていて気づくことがあります。

それは、彼らの多くは結婚が比較的早く、夫婦仲も良いという傾向です。もちろん中には離婚して今は独身という人もいますが、ひとまず一度は結婚しています。つまり経済力があるから、あるいは仕事が安定しているから結婚できたというよりは、富裕層になる前に結婚を決めているパターンが多いのです。

ごく少数ですが、ずっと独身の人もいるものの、それは経済的な理由からではなく、「事業が急成長していて仕事に集中したいから」という理由や、「家庭を持つのは向いていないだろうな」という感じで本人もまったく結婚願望がないという人ぐらいです(そんな彼はビルを数棟所有する大富豪)。

少し強引かもしれませんが、この結婚への姿勢と事業の成功には関係があるのではないかと思っています。

ひとつは彼らの「決断力」です。今さら言うまでもないかもしれませんが、結婚にはある種の勇気が必要です。

「お金が貯まってから」「もう少し仕事に自信が持てたら」などと、いつになるかわからない悠長なことを言わず、すぐにアプローチするその決断力が、一般の人よりも高いのでしょう。

お金なんて後で稼げばいいし、好きな相手は今すぐゲットしなければ、他の人に奪われるかもしれない。そうなったらほぼ永久に取り返すことはできない。お金よりもそちらの損失のほうが大きい。貧しいなら夫婦でがんばればいいだけだ。

そういう感覚があるのではないでしょうか。