「つみたてNISA」を利用して教育費を貯める

一攫千金というわけにはいかないので、こつこつと積み立てることになります。その場合に必要なのは、効率よく積み立てる方法としては、税制優遇のある「つみたてNISA」や「NISA」を利用するのがいいでしょう。

B子さんは、運用の初心者ということなので「つみたてNISA」を使うことにしました。

「つみたてNISA」をオススメする理由は、運用手数料が安い商品が厳選されているので、運用初心者向きであるということと、運用益・配当益の税金がかからないということからです。積立額の上限は年間40万円です。

月額3万円(年額36万円)の掛金で8年間「つみたてNISA」で運用します。年利1%で運用ができた場合、積立元本が288万円、1%の運用益は12万円になり、元本と運用益の合計は約300万円になります。

一応、300万円あれば1〜2年の学費はなんとかなりそうです。残りは奨学金を頼ったり、生活費を切り詰めながら、学費を捻出したりします。子どもにもバイトを頑張ってもらいましょう。ただし、これは私立文系のケースです。進む道によっては、もっと費用がかかるかも知れません。

母と娘
写真=iStock.com/Choreograph
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このままだと厳しい老後生活が待っている?

さて、次は自分の老後の資金についてです。これもしっかりと考えていきましょう。

まずは、現状が続くと将来の年金額はどの程度になるのかをシミュレーションをしてみます。

B子さんの場合、平均月額35万円で22歳から60歳まで働き、60歳から65歳までは再雇用で平均月額20万円で働いたとします。65歳からの年金受給額を計算してみましょう。ややこしい計算は省きますが、65歳からの年金受給額は月額約14万円という予想です。

この月額14万円というのは、一人で老後生活を送る上で大丈夫なのか? よくわかりませんね。

1カ月の生活費というのは、人それぞれだと思いますが、平均の金額で考えてみましょう。総務省の「家計調査(2019年)」によると、高齢単身無職世帯の毎月の支出は約15万円です。B子さんの月14万円というのは、平均の支出と比べて1万円少ないです。ですので、かなり節約が必要になってきます。どちらかというとちょっと厳しい生活になるのではないかと予想されます。