PTAに加入したくない場合、どうすればいいのか。PTA活動に詳しいノンフィクションライターの大塚玲子さんは「PTAは任意加入団体なのですが、強制加入や会費の自動引き落としなど、法に触れるやり方をしているところもあります。『非会員』でいるためには、校長先生にお手紙などで意思表示することです」という――。

※本稿は、大塚玲子(著)、おぐらなおみ(イラスト)『さよなら、理不尽PTA!』(辰巳出版)の一部を再編集したものです。

漫画=おぐらなおみ ※『さよなら、理不尽PTA!』より
イラスト=おぐらなおみ 『さよなら、理不尽PTA!』より

PTAの理不尽度チェックをして問題点を確認

一般の団体では「アウト」なことをPTAでは「当たり前」にやりがちです。入学式の後など、PTAへの入会を求められるときにチェックしておきたいのが、そのPTAが個人情報保護法などに触れる方法を取っていないかということ。以下の10項目で1つでも当てはまったら、要注意です。

「あなたのPTAは大丈夫? PTA理不尽度チェック」
1 入会届がない
2 入学説明会や入学式のとき「加入は任意」と説明がない
3 入退会について会則に書かれていない
4 個人情報の扱いに問題がある
5 会費が無断で口座から引き落とされている
6 強制的な役員決めが行われている
7 「できない理由」を言わされる
8 「ポイント制」がある
9 非会員家庭の子どもに記念品が配布されない
10 母親の比率が8割を超える
※各項目についての詳細は書籍 『さよなら、理不尽PTA!』を参照ください

クリーンな入退会システムを理論立てて求めよう

会長や役員さんではない、いわゆる「ヒラ」の一般会員や、非加入を選択する人が、PTAの改革・適正化を促すときのポイントや注意点をまとめてみました。

具体的に伝えることとしては、たとえば次のような要望が考えられるでしょう。

・入退会の仕組みや会則を整えること
・入会届の整備/加入意思を確認すること
・入学説明会や入学式のときに「加入は任意である」と説明すること
・個人情報を正しく取り扱うこと/PTAに名簿を無断で使わせないこと
・加入意思の確認をしないまま、会費を徴収、引き落とししないこと
・会員に活動への参加を強制しないこと
・非会員家庭の子どもも含め、その学校に通うすべての子どもを対象に活動すること