マイホーム購入で失敗しないために最も効果的な方法

投資家タイプのお金持ちでなくても、マイホームの購入を検討する際には、収益還元法で利回りを計算して、物件が割安か割高かを判断するといいでしょう。不動産会社のサイトをチェックすれば周辺の賃貸物件が掲載されているでしょうから、おおよその賃貸相場は判断できるはずです。

それを基に利回りを計算してみて、5%を下回るようなら割高といえるでしょう。その場合には利回りが5%以上になる物件価格を逆算して値引き交渉するのがいいでしょう。値引き交渉をするにしても、明確な基準がないと交渉力も弱くなってしまいます。「この価格でなければ買わない」という基準を決めて臨めば、営業マンを説得する力も強くなるでしょう。また、価格が高騰している時期に購入して、高値を掴むリスクも小さくなります。

マイホーム購入で失敗しないためには、とにかく経験値を高めるのが有効です。といっても、何軒も購入することは難しいので、購入前にできるだけたくさんの物件を見るといいでしょう。その経験がとても役立つはずです。私がマイホームを購入する際にも、数十軒を見学し比較検討して利回りが5%以上になった時期に決めました。ぜひ実践してください。

構成=向山 勇

藤川 太(ふじかわ・ふとし)
ファイナンシャルプランナー

生活デザイン代表取締役社長。自動車会社で燃料電池自動車の研究に携わった後、FPに転身。家計の個人相談の普及を目指して2001年に設立した「家計の見直し相談センター」では、すでに3万世帯を超える家計診断を行っている。家計管理、生命保険、資産運用など幅広い分野に精通。『やっぱりサラリーマンは2度破産する』など著書多数。 生活デザイン株式会社 オフィシャルサイト