高学歴・高収入女性の悩み
年末年始、独身の方々は、家族や親戚などに「結婚プレッシャー」をかけられ、「婚活」の二文字を意識したかもしれません。
私が婚活取材に注力していたのは、10年ほど前。当時、婚活中の30代女性が何人も、次のような言葉を口にしていました。
「婚活って『回転寿司』に似てるんですよ。“お皿(候補の異性)”がどんどん流れてきて、悩めば悩むほど、どれを取ればいいか分からなくなるんです」
学歴や年収(スペック)もそれなりに高い彼女たちは、相手に求める要素を「スペックじゃない」や「価値観や雰囲気(の一致)」だと口をそろえました。「でもそれって、数値化しにくいから、条件検索でヒットしないんですよね」と悩んでいたのも、覚えています。
キャリア女性主導の婚活アプリ
あれから約10年。AIの進化や新型コロナの影響もあり、いまや婚活サイトやアプリでも、価値観や性格など「パーソナリティ」を基にしたマッチングが可能になりました。
「ところが、いまもキャリア女性の多くは『恋愛が仕事のようにうまくいかない』と嘆いている。とくに最近は、従来と“別の悩み”を抱えるケースも多いんです」と話すのは、女性主導の婚活アプリ「キャリ婚」を主催する、川崎貴子さん。
キャリ婚のターゲットは、結婚後に共働きを希望する男女です。17年1月に本格的なサービスがスタートし、会員数は、21年末時点で合計1万人を突破(無料会員を含む)。男女比は非公開ですが、男性8に対し女性2程度の割合だといいます。