優待先回り投資で稼ぐには継続が大事

優待先回りは、10年以上前から話題になっていますが、大口の投資家が入ってこないことでいまだに有効な手法となっているのでしょう。今後も株主優待の人気が衰えない限り、有効な手段だと思います。

注意点としては、「ダメな年もある」ことです。株式市場の全体の市況がとても悪い年などは、優待銘柄の株価も下がってしまうことがあります。あるいは、何かの理由で大口投資家が見境なく買ってしまい、優待先回りで買う以前に割高な状態になってしまっていることや、業績の下方修正といった悪材料が出たケースも例外になります。そのような場合は、権利確定日に向けて下落していくこともあります。

対象の銘柄に悪材料が出た場合にも、株価は下がる可能性があります。過去のデータを検証して9勝1敗あるいは8勝2敗だったとしても、絶対に勝てるわけではないことを知っておいてください。

その意味では、優待先回り投資で成果を出すには、継続することが大事です。1回だけ挑戦してうまくいかずにやめてしまう方が多いですが、それでは利益は得られません。さらに、銘柄も投資金額も分散して挑戦するのがお勧めです。

優待先回りなら毎月チャンスがやってくる

優待先回りが有効な銘柄は、毎月5銘柄くらいはあります。5分の1ずつの金額で5銘柄に分散すれば、トータルで利益は確保できるはずです。一銘柄に集中してしまうと、何か悪材料が出たときに全滅してしまいます。

また、優待先回りに限らずイベント投資は、同じことを実践する人が増えると勝てなくなります。そのため、利益を出している人は、細かな手法までは公表していません。勝率を上げるには、自分で試してノウハウを蓄積していくしかないのです。

少なくとも過去5年、できれば10年程度のデータを取って勝率が高い銘柄を探すといいでしょう。たとえば、楽天証券のツール「マーケットスピードⅡ」は、過去の株価データをCSV形式で入手できますから、エクセルで分析がしやすくなります。口座を開設すれば誰でも無料で利用できます。

まつのすけ(まつのすけ)
専業投資家

株式投資メインで稼ぐ個人の専業投資家。「人生をもっと楽しく豊かに。」をテーマにクレジットカードや電子マネーの活用の研究にも取り組み、情報発信をおこなっている。人気投資ブログ「The Goal」管理人でもある。著書に『会社員をしつつ、株で元手40万から月250万ちょい稼いでいる件』(ぱる出版)がある。