これから先の変化がわかる! Banking News&Topics

新規口座開設に注意。紙の通帳が有料化

みずほ銀行で新規口座開設する70歳未満の人は「紙の通帳1冊」につき1100円が、新規発行時と繰越時にかかります。三井住友銀行で新規口座開設する18~74歳の人が紙の通帳を希望すると年550円の手数料がかかります。両行とも紙ではなくWEB通帳のみの利用ならば手数料はかかりません。

大手銀行の口座管理手数料の新設が進む

三井住友銀行は2021年4月以降に新規口座開設をし、2年以上未利用の普通預金口座に対し「デジタル未利用手数料」(年1100円)を新設。三菱UFJ銀行も同様の手数料を新設しました。いずれも他サービスの利用で手数料無料になりますが、新規口座開設の際は注意しましょう。

NTTドコモ×三菱UFJ銀行デジタル口座サービス開発中

NTTドコモと三菱UFJ銀行の業務提携により、ドコモユーザー向けに三菱UFJ銀行のバンキング機能を活用した口座サービスを両社で共同開発中。まずは2022年中に「dポイント」が貯まる新たなデジタル口座サービスの提供を開始する予定で、徐々に住宅ローン開発や資産運用サービスに広げていくそうです。

LINE×みずほ銀行スマホ新銀行を設立へ

LINEとみずほ銀行は、共同出資による新銀行設立に向けたLINE Bank設立準備会社への追加投資と経営体制変更を行い、2022年度中の設立をめざしています。フルバンクサービスをそろえ、LINEで銀行窓口のような対面コミュニケーションを行う「スマホ新銀行」を予定しています。

銀行の店舗が減っている。自行のATMも減少

三菱UFJ銀行は店舗数を2023年度末までに300程度にする計画を明らかにしました。17年度末に比べて約40%減らす計算です。同様に三井住友銀行とみずほ銀行も店舗再編を本格化させ、さらに簡易店舗にすることで運営コストを減らす方針です。それに伴い自行ATMが減り、ますますコンビニATMへの誘導が加速するでしょう。

銀行と証券の垣根なし。「楽天マネーブリッジ」が好調

楽天銀行と楽天証券の口座連携サービス「楽天マネーブリッジ」利用者の預金残高が2021年4月に3兆円を突破しました。同サービスは楽天証券での取引時に自動的に楽天銀行から資金を移動できるサービスで、逆に、楽天証券の残高は夜間に楽天銀行に自動出金されます。利用者には普通預金金利が0.1%になるなどの優遇もあり、現在、200万口座を超えています。

10年以上、取引がない預金は「休眠預金」になる

2018年1月「休眠預金等活用法」が施行されました。この法律により10年以上取引がない預金を「休眠預金」として、民間での公益的な活動の支援に活用できるようになります。預金残高が1万円以上なら、金融機関から登録されている住所に通知が郵送されます。1万円未満は通知なしです。通知が届けば休眠預金になりませんが、これを機会に残高をゼロにするか、解約しましょう。

休眠預金への流れ

※表示価格は、すべて税込みです。

構成=坂本君子

氏家 祥美(うじいえ・よしみ)
ファイナンシャルプランナー、キャリアコンサルタント

働く女性に向け、忙しくても安心できる家計の仕組みづくりを提案。家庭科の教科書の経済パートを執筆するなど、金融リテラシーの普及にも努めている。また、転職、起業、退職時のマネーアドバイスにも精通する。