目薬よりも目を温めるのが効果的

ドライアイも老化現象のひとつです。涙は表面に油の膜が張っている状態がベスト。ところが女性は冷え性やホルモンバランスの影響で、涙を包む油が溶けにくいため、目が乾くのです。また通常、私たちは1分間に約30回まばたきをしますが、スマホやPCを見ているときは7〜8回まで減るため、必然的に目が乾きやすくなります。対策としては目薬よりも目を温めるのが効果的です。

目の老化現象

老化による病気としては白内障と緑内障があります。白内障は50歳以上の約半分、緑内障は40歳以上の20人に1人がかかります。怖いのは緑内障で失明の危険がありながら、89%の人が気づいていないこと。緑内障は治すことはできませんが、早期発見で99%進行を止められます。

ドライアイの人は年間の生産性が47.8万円下がるというデータもあるほど、現代人にとって目からのインプットは非常に重要。早めの対策を心がけましょう。

構成=林田順子 イラスト=大山奈歩

平松 類(ひらまつ・るい)
眼科医 医学博士

愛知県田原市生まれ。二本松眼科病院副院長。「あさイチ」、「ジョブチューン」、「バイキング」、「林修の今でしょ! 講座」、「主治医が見つかる診療所」、「生島ヒロシのおはよう一直線」、「読売新聞」、「日本経済新聞」、「毎日新聞」、「週刊文春」、「週刊現代」、「文藝春秋」、「女性セブン」などでコメント・出演・執筆等を行う。Yahoo!ニュースの眼科医としては唯一の公式コメンテーター。YouTubeチャンネル「眼科医平松類」は20万人以上の登録者数で、最新情報を発信中。著書は『1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる! ガボール・アイ』『老人の取扱説明書』『認知症の取扱説明書』(SBクリエイティブ)、『老眼のウソ』『その白内障手術、待った!』(時事通信出版局)、『自分でできる!人生が変わる緑内障の新常識』(ライフサイエンス出版)など多数。