現在の株価と移動平均線の関係を読み解く

現在の株価と移動平均線の関係を読み解くのは、基本的な株価チャート分析の1つです。移動平均線は過去の株価の平均を示し、現在の株価がその値を抜くか、それとも割り込むかを見て、今後を予測します。ここでは移動平均線と株価のくっつき具合、もしくは離れ具合というチャートの形そのものを見ましょう。

移動平均線で有名なシグナルは、上記の「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」。短期線が中期線を抜いたら、その後は株価が上昇する場合が多いとされます。その通りにいかなくても、株式の動きの“クセ”を見抜ければ投資判断に役立ちます。

株価の大きな動きを見る

大きな動きにはある程度の「トレンド」がある

株価は上下に動きながらも、大きな動きにはある程度の「トレンド」があります。上昇トレンドで買い、下降トレンドに転じたら売ればよいのですが、今後どちらに動くか簡単には予測できません。そこでチャート上に補助線(トレンドライン)を引くと方向が見極めやすくなります。

トレンドラインはローソク足の高値と高値、安値と安値を直線で結ぶのが基本。どの足を結ぶかは投資家の自由です。浮き出てくるのは一定期間の株価の方向性で、図以外にもさまざまな形があります。まずは、これはと思う銘柄チャートに線を引き、特徴をつかんでみましょう。

補助線で傾向を読む「トレンドライン」

構成=坂本君子 協力=Yahoo!ファイナンス

足立 武志(あだち・たけし)
公認会計士・税理士・個人投資家

マネーガーディアン代表取締役。楽天証券「トウシル」にて11年にわたりコラム連載中。著書は『株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書』(ダイヤモンド社)、『お金偏差値30からの株式投資』(扶桑社新書)など。足立武志ブログhttps://kabushiki-adachi.com/