数字で語れることがリーダーへの近道に
数字力がキャリアの武器になるかもしれないと気づいたのは大学時代です。財務分析をテーマにしたグループディスカッションでなかなか自分の意見を言えず、「数字で理論武装すればしっかり話せるのでは」と考えたのがきっかけでした。
私はもともと議論が苦手で、女子高出身だったこともあり、最初は男子たちの議論の輪に入っていけませんでした。でも、数字を根拠に話すようにしてからは、次第に自信がついていったように思います。今思えば、私には気持ちより数字で語るほうが向いていたんですね。この方法なら議論に臆しがちな性格を打破して、組織でもリーダーシップを取れるのではと思うようになりました。
当時から漠然と、将来はリーダーのポジションにつきたいと思っていたのですが、CFO(最高財務責任者)に憧れるようになったのはキャリアカウンセラーの助言が大きかったと思います。女性が世界的に活躍しやすいのはCFOかCHRO(最高人事責任者)で、後者は感受性豊かで言葉で思いを伝えるのが上手な人向きだと。自分は逆のタイプだったので、「それならCFOになって数字で思いを伝えていこう」と決めました。その気持ちは今も変わっていません。