“いい・悪い”を気にしすぎていないか

「いい・悪い」で考えすぎる人は、自分がいい・悪いで考える、いわゆる「白黒思考」である自覚があまりなかったりします。

大嶋信頼『チクチク・いやみ・理不尽と感じる「ほんのひと言」に傷つかなくなる本』(大和書房)
大嶋信頼『チクチク・いやみ・理不尽と感じる「ほんのひと言」に傷つかなくなる本』(大和書房)

「みんなと同じようによく考えて行動しているだけ」と思っていますが、実際は「いい・悪い」を考えすぎて左脳が活発に働きすぎの状態です。

そして、左脳が活発に活動しすぎていると、必ずといっていいほど理不尽なことが自分にだけ起きてしまう。

例えばスーパーのレジに並んでいたらレジの店員さんの態度が自分に対してだけ悪かったりして「なんで私にだけ?」と頭が真っ白になってしまいます。

車を運転していたら図々しい車がわざと自分の車の前に割り込んできて、「なんでそこに割り込んでくるの?」と頭が真っ白になってしまう。

理不尽なことが起きたときは自分の「白黒思考」を疑おう

「いい・悪い」の「白黒思考」は自分では気が付きにくいけれど、目の前で理不尽なことが起こって頭が真っ白になったら、「あ! 私は『いい・悪い』で考えすぎちゃっているんだ!」とわかります。

「なんで自分だけ」というような理不尽なことは「いい・悪い」で左脳が活発に活動して、右脳との電位差でサージが起きた時に発生します。

脳のサージ電流が起きて理不尽なことが起きるのか、それとも理不尽なことが起きたからサージ電流が発生するのか。

どちらなのかは「鶏が先か、卵が先か」のようですが、どちらにしても理不尽なことが起きる時は「いい・悪い」の「白黒思考」が影響している可能性があります。

大嶋 信頼(おおしま・のぶより)
心理カウンセラー

アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら、東京都精神医学総合研究所の研究生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室室長、株式会社アイエフエフ代表取締役を経て、現在、株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。短期療法のFAP(Free from Anxiety Program)療法を開発し多くの症例を治療している。