年金を増やすにはiDeCoへの加入を検討

年金が減ることに対しては、自助努力での年金づくりを検討します。その有力な方法となるのが、iDeCo(個人型確定拠出年金)です。iDeCoは毎月一定の額を積み立てて投資信託などで運用し、原則60歳以降に年金や一時金として受け取るものです。掛金は全額が所得から控除されて所得税や住民税が軽減されるほか、運用によって得られた利益が非課税になるなどの税メリットがあります。給与が減った状態で積み立てをするのは大変ですが、月額5000円から始められますから、無理のない範囲で年金づくりをしたいものです。

働き方が多様化するのはいいことです。しかし働き方によって経済的にどのような変化が生じるかを理解しておくことが大切です。対策なども含め、検討しましょう。

構成=高橋晴美

井戸 美枝(いど・みえ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)

関西大学卒業。社会保険労務士。国民年金基金連合会理事。『大図解 届け出だけでもらえるお金』(プレジデント社)、『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください 増補改訂版』(日経BP)、『残念な介護 楽になる介護』(日経プレミアシリーズ)、『私がお金で困らないためには今から何をすればいいですか?』(日本実業出版社)など著書多数。