マニック・ディフェンサーを見抜くポイント

マニック・ディフェンサーは、自分の能力や実力に不安を抱えている人がなりやすい傾向にあります。特に自己肯定感が低い人ほど反動でなりやすく、人が変わったような状態になって周囲を驚かせることがあります。

マニック・ディフェンサーの特徴は次の2つ。

ひとつは「自分が誰かよりも秀でていることをアピールする」こと。たとえばSNSに、いつも旅行やイベントを楽しんでいるところや、無理して買ったブランドもののアイテムをアップするといったことです。

スマホでSNSをチェック
写真=iStock.com/Urupong
※写真はイメージです

また仕事ができるというアピールも成功実績などの現実に即していないため、同僚は「は?」という状態になります。

マニック・ディフェンスが起きると、自分がどれだけ価値のある人間かを周りに示していかないと不安を抑えきれなくなるので、こうしたアピールが激しくなるのです。

もうひとつの特徴は「弱みを見せない」ことです。弱っているときや疲れているときも、それを表情からも言動からも察知させないようにします。たまたまミスやできていないところを人から指摘されると、不機嫌になったり怒ったりします。

たとえば、会社の繁忙期で忙しくて、普通なら週末は家でぐったりしているはずなのに、なぜかその人だけ大勢で遊びに行っている写真をSNSにアップしているなど、明らかにずれた行動をとっている。そのあたりが、マニック・ディフェンサーを見抜くポイントになるでしょう。

4つのNG行動

正面から向き合ってもエネルギーを奪われるだけなので、むやみに近づかないのがいちばんのポイントです。うっかり近づくと、自分の万能感や有能感をアピールする材料に使われたり、敵とみなされたりすることもあります。「お前よりは上だよ」と示すので、攻撃的な言葉をぶつけてくることもあります。

関係上、どうしても近くにいなければいけないときは、「はむかう」「注意する」「なだめる」「変えようとする」のは禁物。それが上司だと、自分がちょっとでもできることをアピールすると、かみつかれてしまうので、ひたすら相手をおだてて、表面的には自分の負けを認めて逃げるが勝ちとするのが、自分を守る最善策です。そうやって心の距離をきちんととっていきましょう。