話がかみ合わないときは、隠れた前提を確認する
相手の話が理解できないときは、話がかみ合わないことも多いです。
話がかみ合わない感じがするときに起こっていることとして「隠れた前提がある」ということがあります。
一応、「結論」+「根拠」+「たとえば」のピラミッドは双方でできているはずなのですが、何かぎくしゃくしている気がする。そうしたときは、「前提」を確認してみてください。
たとえば、
「もしかして、今話しているのは、オンラインでの販売の話ではなくて、実店舗のお話でしょうか?」
「もしかして、今話しているのは、あなたのお子さんの話ではなくて、配偶者の話?」
などと聞くことで、お互いの認識を合わせることができます。
実際にピラミッドの構造は同じでも、その素材がセメントじゃなくてアスファルトでできてますとか、エジプトではなくてメキシコに建ってましたとか、そんなことがあるのです。
前提は確実に共有するようにしましょう。
話が長い人の話をどう聞くか
根拠らしき話ばかりが続いて、何が結論なのか、なかなか話してくれない人。
「A案はこうですが、B案はそうで、C案はこんな感じで……」
などと話はするけれど、一向に前に進まない。
こんな人にあたったとき、頭の中にピラミッドをつくっていれば、結論を推測して投げかけることができます。
「ということは、ひょっとして、あなたはY屋の牛丼が大好きなんですね?」と水を向ければ、「そうなんだよ! 私の言いたいことをわかってくれてありがとう!」という流れになるかもしれません。
この聞き方をしていれば、わけのわからないまま終わらず、相手が言いたかったことを引き出すことができます。
話しながらこんがらかってしまったり、関係のない話をはじめてしまうような人もいます。
たとえば、「御社のサービスはいいんだけど、やっぱりコストがね。最近オフィスの引っ越しで便利な場所に来たんだけど、このへん土地が高いでしょ。何年か前は安かったらしいけど。オリンピック前に上がったみたいね。そうそう、オリンピックといえば~」などと話がはじまったとして、それをそのまま聞いていると、こちらも何の話だかわからなくなります。
しかし、「コストの話=サービスを導入してくれないことの根拠」であると意識していれば、
「そうですよね。それで、さっきおっしゃっていたコストの話ですが、どのくらいならご負担にならないですかね」
などと言って、根拠のところに話を戻すことができます。
こうして整理しながら聞いていれば、合間に子どもの話や、あまり関係なさそうな思い出話が入ってきても、「これはピラミッドとは別の余談なんだ」と考えられます。