1.受取開始時期は75歳まで延期できる

まず、2022年4月に行われるのが、受取開始時期の延長です。現状では、60歳から70歳の間に受け取りを開始しなくてはなりませんが、22年4月以降は、受取開始時期の上限年齢が5年延長され、最高で75歳での受取開始が可能となります。

私は、人生100年時代では、「健康を保って、好きな仕事を、細くてもいいから長く続ける」ことが大事だと思っています。これは、年金づくりをすることと同じくらい、大切なことです。70歳まで働く、いやいやもっと働く、という人にとって、受取開始時期の選択肢が広がるのはメリットと言えます。

積み上げたコインの上にいるシニアカップル
写真=iStock.com/Thanmano
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掛金を出せるのは60歳まで(22年5月以降は条件により65歳まで)で、それ以降は掛金を納めることはできませんが、それまでに出した掛金についてはそのまま運用が続けられます。前述のとおり、iDeCoの運用益には税金がかからないので、普通に投資信託で運用したり、預金したりするより、有利に運用できます。投資信託で運用していたけれど、安全な預金に切り替えたい、といった運用先の変更も可能です。

2.65歳まで掛金を出せる

2022年5月の改正では、加入できる年齢が5年間延長されます。

現在、iDeCoに加入できるのは20歳~60歳未満の人ですが、22年5月以降は、65歳未満まで、5年間延長されます。

65歳ごろまで働くのは普通になりつつあり、60歳以降も掛金を出したいという人も増えていくと見込まれます。老後資金も増えていきますし、掛金が所得控除されて所得税と住民税が安くなるメリットが受けられる期間も長くなります。

ただし65歳まで加入できるのは一定の条件を満たす人のみ、です。