危険なめまいには脳梗塞や脳出血が原因の場合もある

危険なめまいには脳梗塞や脳出血が原因の場合もあり、高齢になるほど血流不全で増加する傾向に。したがって、若年から中年には起こりにくいと許斐先生。

「ただ、聴神経腫瘍、心臓病などでもめまい症状が現れることがあるので、自己判断は禁物です。また、めまい発作を繰り返したり、ふらつきの後遺症があったりする場合は、治りにくくなる前に専門医に相談することが重要です」

めまいの症状は、大きく分けて2タイプ。「フワフワ系」の非回転性めまいは、血圧異常や、不安・ストレスなどの精神的なものに起因し、頭痛や吐き気を伴う場合も。「グルグル系」の回転性めまいは、多くが内耳に原因があるため、耳鳴りや耳に空気が詰まった感じ、難聴などの症状を伴う場合も。いずれも早期に専門医の診断が必要だ。

近年は、PCやスマホなどを長時間使用する人が急増。首こりによりめまいを引き起こすこともあるため、使用中は適度な休憩と運動を心がけるといいようだ。

めまいの予防法
二子玉川耳鼻咽喉科院長 許斐氏元先生
許斐氏元(このみ・うじもと)
二子玉川耳鼻咽喉科院長
日本めまい平衡医学会専門医。元国際医療福祉大学山王病院東京ボイスセンター准教授、東京医科大学病院耳鼻咽喉科非常勤講師。めまい・音声学・耳科学を専門領域として、声やめまいに関する悩みや不安を持つ多くの患者に寄り添い、適切な治療にあたる。
戌亥 真美(いぬい・まみ)
プレジデントウーマン編集部