お年玉を原資に投信積立で投資を学ぶ

最近は「投資教育をしたい」との要望も聞くようになりました。お年玉をきっかけに子どもに投資を教えるのもいいでしょう。投資信託であれば、千円から購入できる会社もありますし、積み立ても可能です。わが家でも子どもが小学5年生くらいになったとき、お正月に話をして、お年玉を原資に毎月3000円、年間で3万6000円の投信積立を設定しました。

コモンズ投信の「こどもトラスト」やセゾン投信の「こども口座」など、親子でお金や経済のことを学ぶことを目的にした口座もありますから、検討してみるといいでしょう。

投資商品は価格が上がったり下がったりしますので、慣れるには時間がかかります。しかし、きちんと商品を選んだうえで「長期・積立・分散」を実行できれば、お金が増える経験ができるはずです。それが重要です。最近は確定拠出年金を取り入れている企業が増えましたが、定期預金でほったらかしにしている人も少なくありません。それは、投資でお金を増やした経験がないからだと思います。大人になってから、しっかり資産形成するためにも子どもの投資教育は欠かせません。

日ごろは忙しくゆっくり考える時間はなかなかないでしょうから、年末年始に実践してみるといいでしょう。

構成=向山 勇

八木 陽子(やぎ・ようこ)
キッズ・マネー・ステーション代表 ファイナンシャルプランナー

上智大学外国語学部卒後、編集者を経て2001年ファイナンシャルプランナーを取得。海外でファイナンシャルリテラシー教育を視察した経験を活かし、子供向けマネー教育の普及に努める 。著書に『10歳から知っておきたいお金の心得〜大切なのは、稼ぎ方・使い方・考え方』など。