一気に注目を集めたハリス氏のスピーチ
ジャマイカ系とインド系のルーツを持ち、有色人種の女性として初めての副大統領候補となったカマラ・ハリス上院議員が、11月7日、白のパンツスーツで登場し、「私は初めて副大統領になる女性かもしれないが、最後にはならない。今夜これを見ているすべてのちいさな女の子たちが、アメリカは可能性の国だと理解するからだ」と勝利宣言をしたこの演説。日本でも大きなニュースになったのでご存じの人も多いだろう。
ハリス氏は副大統領候補になってから女性、そして黒人ということで注目されていたものの、アメリカのメディアの報道はやはり、トランプ大統領とバイデン候補が中心だった。ところが、この日の演説にはアメリカメディアも注目。世界中の女性たちがこのスピーチにエールを送った。なぜそこまでこのスピーチが人々の心をひきつけたのだろう。連載第1回の今回は、アメリカのリーダーの演説について考えてみたい。