“ビジネスエコ”に惑わされないように

✓ 「エコレザー」「エコファー」に飛びつく

サステナビリティが急激に浸透しようとしている今、特に日本国内ではエコファーやエコレザーと、ただのフェイクの境目があいまいなのが現状。厳密にいうとエコと名がつくファーやレザーは、それらをつくる工程で出るゴミの量や使う水などにも徹底的にこだわったもののことを指すが、リアルでないというだけでエコという呼ばれ方をしているものが多い。背景を知らずにレザーやファーに似せたものを買ったりすると、かえって環境汚染につながる場合もあるので、これもきちんと誠実な工程を経たブランドのものを選ぶ必要があるのだ。一見サステナビリティに配慮していても実は中身がそうではないもののことを“グリーンウォッシュ”“ブルーウォッシュ”と呼んだりもするが、それらの“ビジネスエコ”に惑わされないよう、自分なりの情報を集めることが大切。

✓ ゴミを減らすつもりが……

「なるべくゴミを減らす」というのは大切なことだけれど、驚くべきことにこれを勘違いし、自宅にゴミを持ち帰らないためにスーパーのサッカー台の下にあるゴミ箱に肉のトレイを捨てて帰ったり、手持ちのゴミをコンビニのゴミ箱に捨てる人が多い。ゴミを減らすというのはたとえば過剰包装を断ったり、野菜やフルーツを裸のまま購入できる店で購入したりするということ。身の回りのゴミだけを少なくしても意味はない。もっと視野を広げれば、今、自分がどのような行動をすべきかはおのずとわかるものなのだ。

✓ 値段を基準に判断する

安いものを売っていると良心的だと感じたり、高いものを買わせるからイヤな店だ、というように、価格で判断するのはとても危険な行為。サステナブルな目線で考えるならば、高い・安いではなく、適正価格こそ持続可能な未来をつくる鍵となるからだ。とくに環境にいいことはボランティアや無償でやるべきという風潮が一部まだ残っているが、これからは地球や環境にいいことこそビジネスとして成り立つ未来でなければならない。