グループの集まりは5人まで

また、グループの集まりは5人までで一度にたくさんの人が集まることはできません。習い事なども距離や人数の条件を満たしたアクティビティーのみ再開されています。プールなども始まりますが、1レーンに5人までなどあるようです。それでも約2カ月の間、家族以外の人と会うことができなかったので、かなりの自由を取り戻せたように感じます。

出勤も基本は在宅のテレワークで、企業も出勤できるスタッフと在宅グループとを分けて人数制限をし、一度にたくさんの人がオフィスに集まらないよう工夫がされています。ミーティングの多くも依然としてテレビ電話会議などで対応をすることが多いです。買い物もネットスーパーで注文をする人が多く、配達の枠は未だに争奪戦です。

コロナショック以前と比べると、ニューノーマルな世界ですが、政府が明確なガイドラインを出してくれていると、住民はそれに従えばよいだけなので余分なことを考えずに済んで楽な面もあります。また、移動時間が短縮でき、家族との時間が圧倒的に増えました。

もちろん、シンガポールなど中華圏は厳しい感染症の抑え込み対策があるので自国に一時避難や本帰国をした日本人や欧米人もいます。20歳前後の若い人にとっては友達や恋人に逢えないことは非常に辛かったようです。経済解放をされた初日には繁華街に若者の姿が見られました。

ルールを厳しくしないと自粛できない人もいる

なぜ、海外では罰則を伴うなど厳しいルールがしかれることがあるのでしょうか。法律的な問題も大きいですが、米国、シンガポール、欧州のような、移民が多く、多人種多文化だとルールを明確化しないと個別の習慣や感覚などがかなり千差万別です。娘が通うインターナショナルスクールもお弁当にベジタリアンとハラル用もそれぞれ提供するなど常に5-6種類の選択肢があるほどです。文化的にもマスクの着用が義務になって生まれて初めてマスクをつけたという人も多いのです。また、欧米人などは自由で社交的でグループで集まることが好きな人が多いので、人数など制限を明記しないと自粛を要請することは困難です。そんなこんなもあって、多くの国では「なぜ、日本はゆるいのに感染が大爆発していないのか?」と不思議に思う人も多いようです。とはいえ、シンガポールをはじめとした中華圏の規制は特別に厳しいようで、欧米ではここまで厳しく管理することは難しいと、欧米に住んでいる人は言います。