2.可動間仕切収納を利用する 費用15万円~

もっとフレキシブルに空間を使いたいという方にご提案したいのが、「可動間仕切収納」です。たとえばセフィットという商品は、天井や床にレールがあるわけではなく、ハンドル操作ひとつでどこにでも簡単に移動できる大容量の収納家具。普段はリビングなどに設置して収納棚として利用し、仕事をする時にだけ動かせば、いとも簡単にリビングの一角にワークスペースがつくれます。

セフィットを半間仕切りとして使用。写真提供=アクシス
セフィットを半間仕切りとして使用。写真提供=アクシス
普段は壁面収納に。写真提供=アクシス
普段は壁面収納に。写真提供=アクシス
デスクサイドに移動することも可能。1台 130,000~(施工費別、税別)写真提供=アクシス
デスクサイドに移動することも可能。1台 130,000~(施工費別、税別)写真提供=アクシス

オーダーメイド制なので、ご自宅の天井高と設置場所の間口にぴったり合った仕上がりになります。天井に突っ張って固定しますから、地震などの際も大きく移動したり、揺れたりする心配はありません。天井いっぱいまで空間を有効活用できる構造も魅力的。収納場所を増やしたいという悩みを抱えていらっしゃる方にもおすすめできるアイテムです。

3.造作する 費用20万円~

本格的にスペースづくりをしたい方は、大工さんに造作をしてもらったほうがいいでしょう。工事を依頼すれば、空間に合わせてカウンターや本棚を設置したり、壁紙を貼ったりなどといったことができ、こだわりの詰まったお気に入りの空間をつくれます。

業者選びですが、「在宅ワークのスペースづくりが強い」などのカテゴリは今のところないですから、ポイントはライフスタイルをしっかり聞き取って提案してくれるかどうかに尽きます。オーダーする際に注意してほしいのは、ガチガチに空間をつくり込まないこと。前述のとおりライフスタイルはその時々によって変化するものなので、空間はできるかぎりいろいろな使い方ができる可能性を残しておいたほうが無難です。「フレキシブルに空間を切り取る工夫をお願いしたい」と、相談するとよいでしょう。その際にはコンセントの増設や照明の取り付けについても忘れずに計画に入れておきましょう。

ワークスペースとひと言で言っても、働き方やご家庭の環境、パフォーマンスを発揮しやすいシチュエーション、予算などによって選択肢は変わってきます。ぜひ一度、自分の働き方や希望条件を整理してみてから、ワークスペース作りを検討してみてください。

写真=iStock.com

尾間 紫(おま・ゆかり)
住宅リフォームコンサルタント