広い国土で発達した「遠距離教育」
日本の20倍の国土を持つオーストラリアの人口は、沿岸部に集中しています。とはいえ内陸部はまったく人がいない砂漠というわけではなく、主要産業の一つである肉牛を育てる、広大な牧場が広がっています。隣の家までも数十キロ、最寄りの町や学校へは数百キロという牧場も珍しくありません。
牧場に住む子どもたちは、毎日通学するのが困難なこともあります。このため、小学生から寮のある小学校で寮生活を送る子どももいますが、「ディスタンスエデュケーション」(遠距離教育)による自宅学習で義務教育課程を済ませる子どももたくさんいます。