やりすぎゴージャスはNG! 華やぎバランスが着こなしのカギに

昼はスーツ、夜はワンピース……とわざわざ着替えるのも悪くはありませんが、できることなら荷物や手間は少ないまま、そして装うことを重荷に感じずに、本来の目的である仕事に、そしてコミュニケーションにと集中したいところ。そうなると当然、どちらのシーンにも合う素敵な着こなしは限られるのですが、そんなときこそ経験値がものをいう。苦手意識を持つ人が多い分野こそ、実はライバルに差をつけるチャンスでもあるのです。

まず抑えておきたいポイントは、「華やかだけれど派手ではない」こと。夜パーティがあるからといって、二の腕や太ももがバーンと強調されるような大胆な肌見せや、キラキラ&ゴージャスな素材のアイテムでは、オフィスではギョッとされてしまいます。清潔感と信頼度はそのままに、ほんの少し、華やかさをプラスする。そう意識するだけでも、いつもとは違う特別感がありながらも、オフィスで浮かない絶妙な着こなしの目安になります。

また、当然ながらきちんと感はマスト。華やかに装うことは、着くずすこととは違います。エグゼクティブにふさわしいエレガントな着こなしは、どんな場所においても必須条件です。

オールシーズン使える意外なあのアイテムが狙い目!

そこでオススメしたいのが、大人のための上品なオールインワン。同じように1枚でサマになるワンピースは着慣れていても、パンツタイプのオールインワンって……実は抵抗がある人、多いのでは? けれど落ち感のある素材のオールインワンなら、エレガントな印象でカジュアルに転ばず、さらには女性らしさも満点。ジャケットを羽織ることで即、ビジネス仕様に変身します。

また、色は思いきって「白」を選ぶのもひとつの手。黒やグレーは安心感がありますが、いつもと同じ印象に落ち着いてしまうのは否めません。ほんのり華やかさを出したいときには、スペシャルな雰囲気の白を。パッと目につく存在感がありながら、清潔感も申し分がないのが白の魅力。それでいてベーシックカラーなので、オフィスで浮く心配がないのです。白というからには、透けにくさも重要なので、気負わず着こなすためにも、裏地付きのタイプを選ぶのも忘れずに。

悪目立ちを恐れて、まるで新入生のようなスーツ姿で会食やパーティに出席することがないように。または、オフィスで周りから気を遣われるような場違い感を醸し出さないように。大人として、そしてエグゼクティブとしてT.P.Oにふさわしいセンスのいい着こなしを学ぶことも、大切な仕事のうちと心得て。

今月の名品

エストネーションのオールインワン

体のラインを際立たせないワイドなパンツシルエットは、スカート風にも見え、媚びのない女性らしさとカッコよさを両立。ベルトマークされた高めのウエスト位置で、スタイルアップにもひと役買って。オールインワン3万2000円/エストネーション
合わせるジャケットで表情を変えるのも魅力。着回し力も申し分ない。(右)ジャケット5万3000円/エストネーション、(左)ジャケット3万6000円/エストネーション、ネックレス5万2000円/アリギエーリ(エストネーション) オールインワン/上と同じ
実はノースリーブではなく、ほんの少し肩をカバーするフレンチスリーブ。万が一ジャケットを脱ぐことになっても、肌見えが上品。一枚ではもちろん、そして上着を羽織ってと、オールシーズン活躍すること間違いなし。

トップス部分はもちろん、パンツの丈ギリギリまで裏地がきちんとついていて、インナーが透けにくい。*価格はすべて税抜きです。
問い合わせ先●エストネーション TEL:0120‐503‐971

スタイリング=乙部アン 撮影=坂根綾子 写真=iStock.com

乙部 アン(おとべ・あん)
フリーエディター/執筆家

新ファッションウェブマガジン「LIV,」女性ファッション誌のフリーエディターをしながら執筆家としても活動、いくつかの連載を掛け持ちする。アメブロやnoteなどのブログでは、大人の女性に役立つファッション・仕事・サステナブル・ライフスタイル・独自の人生哲学を発信。