自社ATMを持たないネット銀行がおすすめ

「利用方法にもよりますが、コンビニATMでよく引き出しをするなら、手数料が無料になる銀行を選んだほうがいいでしょう」

メガバンクは一定の取引があると、コンビニATMの利用手数料や時間外手数料が無料になるメンバーズ制度がある。しかし、最近はその条件を厳しくする傾向にあるようだ。メガバンクの場合、都市部の駅前には店舗があるし、独自のATMも一定台数を設置しているので、それを利用してもらおうという方針だ。

そう考えると、自社のATMを持たないネット銀行のほうがコンビニATMの手数料を無料にしているケースが多い。

ソニー銀行は月4回までコンビニATMが無料

たとえば、ソニー銀行の場合、コンビニエンスストアに設置されているセブン銀行、ローソン銀行、イーネットなどのATMなら月4回まで引き出しが無料になる。ゆうちょ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行のATMを利用しても同じ。夜間や土日祝日でも変わらないのでうれしい。

ジャパンネット銀行ではセブン銀行、ローソン銀行、イーネットなどのATMで月1回の出金が無料。2回目以降も3万円以上なら無料になる。(図表1)

ネット銀行のなかでも藤川さんのお薦めは楽天銀行だ。まず、楽天銀行に給与振り込みを指定すると、月3回まで他行あて振込手数料が無料になる。毎月、家賃などの振り込みをしている人にとってはうれしい優遇だ。

コンビニATMの利用手数料は一定条件を満たすと最大月7回まで無料になる。ハッピープログラムと呼ばれる会員制度で5つのステージに分かれている。最高ランクは「スーパーVIP」で残高300万円以上または取引30件以上が条件。ATMの利用手数料は月7回まで無料、他行あて振込手数料は月3回まで無料。2つめのランクは「VIP」で残高100万円以上または取引20件以上が条件になっている。ATM利用手数料は月5回まで他行あて振込手数料は月3回まで無料だ。楽天グループには楽天市場や楽天カードなどさまざまなサービスがある。利用を楽天グループに集中させれば、「VIP」や「スーパーVIP」を獲得するのも難しくないだろう。