物価上昇が続けば円資産は目減りする

東京五輪が目の前に迫った今、その後の日本経済はどうなるか、気になるところ。景気が落ち込むとすれば、私たちは資産をどう守っていけばいいのだろうか……。

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経済評論家の藤巻健史さんは、五輪後はインフレに注意すべきだと話す。

「その理由は、日本の借金が世界でワーストワンになっているからです」

借金の規模を把握する際には、GDPと比較するのが一般的だが、米国は約104%でドイツは約62%。財政危機に陥ったギリシャでさえ約185%なのに日本は約237%になっている。しかし、日本が財政危機に陥るとは考えにくい。

「それは政府、日本銀行(以下、日銀)、金融機関の三角関係でお金をバラまいているからです」

政府は国債を発行し、金融機関に売却して足りないお金を賄う。金融機関はその国債を日銀に買い取ってもらう。日銀は紙幣を印刷すれば国債をいくらでも買い取ることができる。ユーロを刷ることができるのは欧州中央銀行のみで、ギリシャの中央銀行では刷れない。その点が日本と異なるというわけだ。