4.医師との相性

1周期に4〜5回、多いときには10回以上も通うことになる不妊治療。医師との相性も重要なポイントです。

「深い専門的知識や技術力の高さもさることながら、医師との相性も患者さんにとっては大事ですね。バシッと治療方針を決めてほしいという人もいれば、希望を聞きながら治療プランを立ててくれる医師がいい、という人もいるでしょう。妊活はストレスの大敵、と言われます。病院の雰囲気や医師の人柄を見るには、説明会への参加がおすすめです。

また、治療の進め方や結果について、疑問や不安があれば積極的に質問を。医師に聞きづらい場合は、看護師やカウンセラーなどに相談することもできます。費用のこと、スケジュールのこと、刺激法のこと、ひとりで抱え込まずにプロに話してみてほしいですね」

治療の最中は、「いつ妊娠できるんだろう」とゴールが見えない不安にさいなまれることもあるでしょう。そんなときに支えとなるのは、医師との信頼関係です。医師やクリニックとの関係を築いていくために、疑問や不安をそのままにしないという積極的な姿勢を持つことも心がけたいポイント。治療内容をきちんと把握し、納得して進むことが、治療の質を高めるためにも大切です。

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月花 瑶子(げっか・ようこ)
日本産科婦人科学会産婦人科専門医

東京・新宿にある不妊治療専門クリニック杉山産婦人科に勤務。 産婦人科領域で事業展開するヘルスアンドライツのメディカルアドバイザーを務める。 共著書に『やさしく正しい 妊活大事典』(プレジデント社)、 監修メディアに「性をただしく知るメディア Coyoli」がある。