5.人生のリズムにして忘れられる

積立投資は毎月同じ日に同じ金額をいつも買い付けるというシンプルな行動です。ゴールは自分のずっと先にある将来ですから、途中経過を気にするのも不要なこと。毎月のルーティンとして、生活のリズムの中に当たり前のことと組み込んで、普段はご自身の人生で大切な仕事や家族、あるいは夢に向かって努力する時間に想いを注力してほしいのです。

6.続けるほどに大きく育つ

「つみたて」による資産形成は、長期投資を継続させるための手段です。毎月コツコツと一定金額を拠出し続けていくことで、経済活動へ働きに出るお金が積み上がっていく。長期投資では雪だるま式に増えていく複利効果が発揮されることによって、働いているお金が多いほどその育ち方に加速がつくのは皆さんご存じの通り。そして働くお金を無理せず増やしていくためには、時間を味方につけて積立投資をできるだけ長く続けていくことが重要だとご理解いただけるはずです。

7.「イデコ」と「つみたてNISA」にベストフィット

私たち生活者の長期資産形成をサポートする「イデコ(個人型確定拠出年金)」と「つみたてNISA」という2つの非課税制度は、共に積立投資を自然に実践させてくれるよう設計されています。すなわち「つみたて」で投資を始めるにあたって、両制度の活用は非常に適しているのです。政府も「つみたて」による長期資産形成を強く勧奨していることが、制度の仕組みからも良くわかることでしょう。

プレジデントウーマン読者の皆さん、将来の豊かな人生創りに向けて「つみたて」の一歩を踏み出しましょう。

次回は積立投資を続けていく上での注意点をお伝えします!

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中野 晴啓(なかの・はるひろ)
セゾン投信 創業者

1963年生まれ。東京都出身。明治大学卒業。1987年、現在のクレディセゾンへ入社。セゾングループの金融子会社にて債券ポートフォリオを中心に資金運用業務に従事した後、投資顧問事業を立ち上げ、運用責任者としてグループ資金の運用のほか、外国籍投資信託をはじめとした海外契約資産等の運用アドバイスを手がける。その後、クレディセゾン インベストメント事業部長を経て、2006年にセゾン投信を設立。2023年6月に代表取締役を退任。セゾン文化財団理事。著書に『最新版 つみたてNISAはこの9本から選びなさい』(ダイヤモンド社)などがある。