まだまだある創業の支援窓口

ミラサポ(地域の創業支援窓口・ビジネスプランコンテスト)

東京だけではなく、各地域に市区町村と民間の創業支援事業者(地域金融機関、NPO法人、商工会議所・商工会など)が連携して運営する地域のワンストップ相談窓口があります。「ミラサポ」という中小企業庁所管で運営しているウェブサイトの、「創業・起業」のコーナーで、「専門家に相談する」から「地域の相談窓口」に行くと、各都道府県の相談窓口が検索できます。

同じく、「創業・起業」のコーナーには、全国のビジネスプランコンテスト情報も載っているので、地元の情報を見てみましょう。

地域の創業支援窓口

もうひとつ、公的機関の情報収集としては「J‐net21」という、これも中小企業庁所管が運営するウェブサイトがあります。

藤木俊明『「複業」のはじめ方』(同文舘出版)

この中の「起業をする」のコーナーにある、「業種別開業ガイド」がとても充実しています。

たとえば「まつ毛エクステサロンを開く」とか「インテリア・コーディネイターになる」などの業種別に、「なるにはどうすればいいのか」「開業する注意点」「店を開くにはいくらかかるのか」などが、とても具体的に説明されていて、あなたの好きなこと、やりたいことがこの中にあれば、一度読んでおくと参考になると思います。

もちろん、現実はここに書いてあることがすべての人に当てはまるとは限りませんが、大枠をつかんでおくには、とてもいいコンテンツなので、おすすめします。

まだまだ起業は……という人も情報収集に意味あり

ここまで、「起業」という文字が並んでしまい、プレッシャーになってしまったならすみません。あなたはまだ情報収集の段階ですから、「そうか、起業しなきゃ」なんて焦る必要はありません。

ただ、こういう起業に関する公的サービスを知って、他にも頑張っている人たちがいて、それぞれに、いろいろなアイデアを持っているということを「自分ごと」にするのが、将来の自立につながります。

むしろ「起業」より「独立」あるいは「自立」。“自分の足で立つ”ということをイメージしてみるといいでしょう。

写真=iStock.com

藤木 俊明(ふじき・としあき)
ガーデンシティ・プランニング代表取締役、副業評論家

リクルート、ぴあを経て1991年コンテンツ企画制作のガーデンシティ・プランニング創立。社業のかたわらライティングや企画書制作の講師を務め、さらに近年は「複業」の啓蒙に勤しむ。