▼失業率

世界経済に影響を与える、米国の失業率が注目される

歴史を振り返ると、国民が食べ物に困窮して政治に強い不満を持ったときに、政権交代が起きています。これを回避するために政府は、国民に仕事を与えて収入を確保できるような政策を打ち出します。その結果として表れるのが失業率です。現在の失業率は日本が2.4%、米国が3.7%と低水準で落ち着いています。失業率が下がるのは、経済状態が良くなっていることを示すので株価は上昇します。とくに米国の失業率は注目されています。世界経済にインパクトの大きい、米国の財政政策や金融政策に影響を与えるからです。

イラスト=原田リカズ
▼日経平均株価のPBR

過去のバブルと比較すれば、株式市場の過熱度合いがわかる

株価の水準を評価する指標には、利益の額をベースにしたPER(株価収益率)や資産額をベースにしたPBR(株価純資産倍率)があります。利益は短期的に変動しやすいため、長期的に株価を評価するにはPBRが向いています。そして日本全体の株価の水準を判断する指標になるのが日経平均株価のPBRです。2018年9月21日時点では1.88倍。これはリーマン・ショック前の2.2倍やITバブル最中の2000年の3.0倍と比較すると低い水準。このことからも現在がバブルではないことが判断できます。