ネガティブな言葉や男言葉に男は幻滅
――これまで仕事の場で感動した女性のひと言を教えていただけますか。
【T】展示会に出展していたとき、女性スタッフの1人が体調をくずして座りこんでしまい、ほかのスタッフがケアにあたりました。僕は具合の悪くなった女性が「すみません」と遠慮するのではと案じたのですが、ケアした女性は「大丈夫。私、恩を売りたいだけだから」と、ひと言。相手に気を遣わせないやさしさに、素敵だなと思いましたね。
【S】僕は本社で広報として働いていた頃、ちょっと部下ともめて険悪な雰囲気になったことがありました。ちょうど月に1度、代表取締役会長の奥様が来社する日で、その日も颯爽(さっそう)と現れ、「ごきげんよう!」と朗らかな笑顔で挨拶されたんです。すると、その場にスーッと幸せな風が吹いたような気がしました。普段あまり聞くことのない、「ごきげんよう」というエレガントなひと言で、殺伐としていた場が一気にさわやかになり、僕らの気持ちも和ませてくれたんです。
【E】仕事柄、上場企業の社長や会長のところへ伺うことが多いので、秘書の女性の美しい言葉づかいに惹かれますね。例えば「上着をおかけしましょうか」「こちらへお座りください」などの接客の言葉ひとつにも、さりげない気配りを感じられて、うらやましいなと思いますよ。
【S】友人の話なのですが、営業担当だと外出が多くて、急な日程変更や出先でトラブルがあるとすぐに対応するのは難しい。そんなとき、アシスタントの女性に電話して、日程の調整やクライアントへの連絡をお願いするらしいのですが、帰社してお礼を言うと、「ご褒美は何かな?」とか「あれ、お土産ないんですか?」など、明るく返されると、なぜかホッとすると言っていました。確かにそうかもしれない(笑)。