男性が心動かされる、女性のひと言とは? さらに、女性同士では許されても、対男性ではアウトの言葉づかいとは? バリバリ仕事をこなすデキる男性3人が、ビジネスの場で出合った女性のひと言を本音トークで打ち明けた!

ネガティブな言葉や男言葉に男は幻滅

――これまで仕事の場で感動した女性のひと言を教えていただけますか。

【T】展示会に出展していたとき、女性スタッフの1人が体調をくずして座りこんでしまい、ほかのスタッフがケアにあたりました。僕は具合の悪くなった女性が「すみません」と遠慮するのではと案じたのですが、ケアした女性は「大丈夫。私、恩を売りたいだけだから」と、ひと言。相手に気を遣わせないやさしさに、素敵だなと思いましたね。

写真=iStock.com/miya227

【S】僕は本社で広報として働いていた頃、ちょっと部下ともめて険悪な雰囲気になったことがありました。ちょうど月に1度、代表取締役会長の奥様が来社する日で、その日も颯爽(さっそう)と現れ、「ごきげんよう!」と朗らかな笑顔で挨拶されたんです。すると、その場にスーッと幸せな風が吹いたような気がしました。普段あまり聞くことのない、「ごきげんよう」というエレガントなひと言で、殺伐としていた場が一気にさわやかになり、僕らの気持ちも和ませてくれたんです。

【E】仕事柄、上場企業の社長や会長のところへ伺うことが多いので、秘書の女性の美しい言葉づかいに惹かれますね。例えば「上着をおかけしましょうか」「こちらへお座りください」などの接客の言葉ひとつにも、さりげない気配りを感じられて、うらやましいなと思いますよ。

【S】友人の話なのですが、営業担当だと外出が多くて、急な日程変更や出先でトラブルがあるとすぐに対応するのは難しい。そんなとき、アシスタントの女性に電話して、日程の調整やクライアントへの連絡をお願いするらしいのですが、帰社してお礼を言うと、「ご褒美は何かな?」とか「あれ、お土産ないんですか?」など、明るく返されると、なぜかホッとすると言っていました。確かにそうかもしれない(笑)。

――では、女性が口にするとイヤな言葉、幻滅する言葉はありますか?

【T】ネガティブな言葉や怒りをぶつけられると、パワーを持っていかれそうでツラくなりますよね。職場でも、ネガティブな言葉が多いとどうしても場の雰囲気が重くなってしまう。僕らは「ノー・コンプレイン(不平は言わず)、ギブ・サジェスチョン(提案しなさい)」と言うのですが、不平、不満ばかりでは何も進まないので、ポジティブな発言をしましょうと伝えています。

【S】よくありがちなのは「疲れた」「眠い」という言葉。女性特有のもので、「今、生理なんです」ときっぱり言われることがあって……。僕らは生理がどういうものかわからないし、男性には理解できないツラさもあるのでしょうが、仕事を頼んで、「今日は生理なんで」と断られたときには、正直ショックというか、思わず引いてしまい……。

【E】ここでは具体的には言えないのですが、その人の普段のイメージとは反対の態度を見かけたり、言葉を耳にしたりすると、正直がっかりしますね。後からどんなに繕っても、その印象が頭から離れない。「きっと普段はああなんだ」と思ってしまいますね。TVのバラエティ番組でもよくタレントの女性が男性にグチグチ言っていることがありますよね、演技かもしれませんが、あれはしんどいなと思う。何より人格否定するような言葉はダメですよね。

社内でもため口はNG。親しき仲にも礼儀あり

【S】いわゆる男言葉を女性が使うこともあるけれど、個人的にはあまり気持ちよくはないかな。「クソッ」とか「ウマい」とか、やっぱり美しくないと思います。仕事の場で嬉しく感じるのは、明るく言葉を返してくれること。職場で気まずい空気になったりしても、帰り際には笑顔で挨拶できたら、お互い仕事もやりやすくなりますからね。

【E】そうですね。ミスして落ち込んでいても、こちらの励ましに明るく「ハイ!」とひと言返してくれるだけで、十分です。うちは社員同士がフランクに関わり合っていますが、女性だから言葉も丁寧にとはこだわらない。けれど、社内でもため口は控えてほしい。親しき仲にも礼儀ありですからね。

【T】電話の応対も気になるところ。僕の中では、電話の応対がすごくきれいにできる人は仕事もできるという法則があるんです。目の前にいない相手に対して、自分が伝えたい情報を的確に齟齬(そご)なく伝達できる人はコミュニケーション能力も高いと思う。「笑声(えごえ)」という言葉があって、電話口で声だけ聞いていても「この人はきっと笑顔で話しているな」と思えるような人と会話していると気分がいいですね。

――美しい言葉を丁寧かつさりげなく使える女性は、同性から見ても魅力的。「言葉は人を表す」。特にネガティブで汚い言葉に男性は萎えるよう。くれぐれもご注意を。