社員のモチベーションを上げる必要があった
──新制度導入にはどんな狙いや背景があるのでしょうか。
【松本】お客さまのニーズや市場の変化が激しくなり、クレジットカード事業だけでは収益が生まれにくくなったことがあります。AI(人工知能)やIoT技術、FinTechの進化、海外事業の展開などによって、事業構造の大変革が起きました。そこで、これまでのように、会社が雇用形態に合わせた職務を定義して、社員がそれに合わせて行動するという仕組みでは、時代の変化に合わなくなってしまったのです。
旧制度の下でも働きやすかったと思いますが、新たな事業にチャレンジしたい、もっと活躍したいと思えるような制度にする余地があった。そこで、これまで以上に社員一人一人のモチベーションを引き上げる環境づくりのために、会社が変わる必要が出てきたのです。
──女性社員の働き方はどのように変わりますか?
【松本】当社はもともと社内全体の女性の比率が高く、管理職(係長以上)に占める女性比率も46%(17年9月1日現在)と高くなっています。特に旧雇用区分のセールスに限定した専門職社員や有期雇用のメイト社員(パートタイマー)は、ほぼ女性が占めています。しかし、その中には、昇格の上限を上回るようなハイパフォーマーの女性も多く存在していました。新しい制度では、昇格の上限を超えて、もっと大きなフィールドで活躍したいという人が、より上の役割やマネージャーを目指しやすくなると思います。