心得2:レジュメ
ただの羅列は×。成果や個性を伝える工夫をして
ちまたの職務経歴書の見本にありがちな、「やってきたことがただ羅列してある」レジュメはNGだ。
「どういうミッションを背負い、どんな成果をあげたのか、そこでどんな強みを発揮し、自分なりにどう工夫を凝らしたのかまで記しましょう。中堅層であれば、任される範囲の広さや視点の高さも求められます。可能であれば、自分の働きが組織にどのような影響を及ぼしたのかまで記すといいでしょう」(早坂さん)
「採否はレジュメ+面接で決まります。まずはレジュメを見た相手に『会ってみたい(=面接に呼んでみよう)』と思わせることが大事。自己PRとして、仕事に対する情熱や思いなども記しておけば、個性が伝わり、『会ってみたい』につながります」(酒井さん)
転職回数が多い人は要注意。1年以内の転職や、短いスパンで転職を繰り返している場合は、「辞めてしまうのではないか」とマイナスの印象を持たれる恐れがある。
「退職に至った決断が、今のキャリアにつながっているという“ストーリー”を伝えることがカギ。会社を辞める前に、現状を打破するために自分なりに努力したことがあれば、併せて記しておきましょう」(酒井さん)
▼自己PR NG例(添削前)
ベンチャー企業に10年間勤務し、立ち上げ期から成長していく過程で人事の側面から携わってきました。(※添削1)評価制度や研修制度の策定、採用活動の実施などに携わり、(※添削2)3年前からはリーダーとしてメンバー5人を束ねています。人事業務の経験、およびマネジメント経験には自信を持っており、御社においても必ず活かせると考えています。
※添削1:どんなミッションで、どんな貢献をしたのか、さらに会社がどのように拡大したのかを具体的に。
※添削2:任されている仕事の範囲を明確に。また、どんな思いを持って業務に携わっているのか、仕事に対する姿勢がわかる一文を加える。
▼自己PR OK例(添削後)
ベンチャー企業の立ち上げ期に入社し、以来10年間、人事の側面から組織づくりや会社の拡大に尽力してきました。(※添削1)評価制度や研修制度といった人事制度は、経営陣とともに一から策定。産休・育休制度も1年目から導入し、働きやすさの向上に努めてきました。4年目からは新卒採用も実施。いち早く制度面を整えたことで社員の定着率もよく、新入社員の3年以内退職率はゼロを実現。産休・育休、および復職実績は年々伸びており、優秀な女性応募者の増加にもつながっています。その結果、社員数が今では200人を超えるまでになりました。3年前からは(※添削2)リーダーとしてメンバー5人の指導を任され、チームとしての業務の可視化や業務分掌の推進を担ってまいりました。入社以来、私が常に大切にしてきた「人を財産と捉え、皆がイキイキ働ける環境を整備する」大事さを日々伝えており、若手のアイデアもどんどん取り入れ、より魅力的な職場づくりに力を注いでいます。