自然とのめりこめるものが理想的

それから、休日はときどき吉本新喜劇を見ています。単純に笑ってストレス発散している、ということもありますが、漫才や芝居を見ていると、知らず知らず「間(ま)」というものが身につくようで、大勢の前でスピーチをするとき、意外と効果があります。大事なことを言う前に、ちょっと間を取る。すると、上の空で聞いていた人がパッと注目してくれたりします(笑)。

好奇心をもって続けられる遊びなら、なんでもいいと思います。ただ、やろうかやるまいかと考えたとたん、それはもう「マスト」になってしまい、限界がくる。自然とのめりこめるものが理想的ですね。習い事を再開するのもいいし、忙しくて時間がないなら、15分の散歩でもいい。

町の風景や道行く人を眺めながら、そこで目に留まったものが、直接的あるいは間接的に、仕事の糧になっていくかもしれませんよ。

※筒井義信さんの回答は今回が最終回となります。ご愛読ありがとうございました。

構成=中津川詔子 撮影=遠藤素子