×あるあるNG資料

【bad!】「~でした」「~です」作文は読みづらい
会議で話し合ったこと、その場で出た意見、会議の結果決定したことがすべて「~でした」「~となります」「◯◯さんは~してください」という文章で書かれている。一見、ていねいなように見えますが、これを読んで理解するのは一苦労。
【bad!】内容のふり返りが中心でアクションがわかりにくい
会議に出席した人たちは、話し合われた内容はもうわかっているのだから、会議で出た「宿題」が一番の関心事。ところがこの議事録では、肝心のアクションがまったく強調されておらず、まっさきに確認したいところが見つけにくいですね。

<徳永さんの資料づくりのコツ>
▼会議中もモニターで議事録作成をナマ中継
神戸製鋼所では会議中も議事録をモニターに映し、議事録がつくられていく様子をその場の全員が共有する。結論が出ないまま時間切れになったり、あとから「こんなこと言ってない」「この仕事をやることになったのは自分じゃない」など議論を蒸し返したりすることがなくなり、会議の効率がアップ。
▼事前に課題に関する資料を読み込む
「この会議では何について話し合うのか」「何が問題になっているのか」がわかっていないと出席していてもポイントがつかめず流れに取り残されてしまう。的を射た議事録を時間内に完成させるために、事前に関連する資料を読み、要点を整理したうえで会議に臨む。そうすることで、参加者意識も高まる。
▼会議室へマウスを持ち込みスピーディーに色指定
営業部時代は外回りをするのに荷物になるという理由で、ほとんどマウスを使わなかった徳永さん。現在の部署で議事録をつくることが増えてからは、会議室にノートパソコンとともにマウスを持ち込むように。発言は青、会議で決まったことは赤と、色を指定するには、やはりマウスのほうが早くできる。
徳永優希
神戸製鋼所 機械事業部門 企画管理部。2012年入社。小型コンプレッサーの営業を3年経験したのち、現部署でリスク管理業務に従事。営業時代にくらべると、議事録をつくることが増えたという。
 
前田鎌利
監修プレゼンテーションクリエイター/書家。ソフトバンク在職中、孫正義氏の後継者育成機関の第1期生に選考され1位を獲得。孫氏のプレゼン資料づくりも数多く担当した。著書の『社内プレゼンの資料作成術』シリーズは11万部を超えるベストセラー。
 

編集=福田 彩 撮影=水野浩志