<勉強法2:先読みに慣れる>
▼状況を把握し、5W1Hを確認して処理!
会話や長文を聞きながら設問を解いていくパート3、4は、音をうまく聞き取れず、内容を捉えそこねてしまうことがある。それを避ける方法のひとつが、音声が流れる前に設問と選択肢を読んでおく「先読み」だ。
「設問は基本的に、5W1Hの疑問文しかありません。誰が、なぜ、どうやって……。問われることが事前にわかっていれば流れる音声の内容を“待ち伏せ”できるので、該当するキーワードを探しやすくなります」(大里さん)また具体的な場所が明示されていなくても、設問中、たとえば「ticket」「boarding pass」「flight」「gate」などの単語が出てきたら、空港という設定であると想像できる。背景をイメージできれば、よりリスニングに集中できるだろう。
<勉強法3:リスニングを強化する>
▼オーバーラッピング&シャドーイング
ディクテーション、リッスン&リピートでリスニングの基礎を固めたら、さらにその上級編として試したいのが、耳に入ってきた文章を同じ速さのまま口にしてみる「オーバーラッピング」だ。
「まず音声を聴きながら、同時に声に出してみます。言えなかったらスクリプトを見ながら何回か口にしてみる。そこで言えたら、スクリプトの補助輪を外し、音だけの情報を頼りに発話してみます」(浜崎さん)オーバーラッピングがこなせるようになったら、音声を聞いて0.5秒ほど遅らせてしゃべるシャドーイングへ。声に出している間も耳に入ってくる音声を覚える必要があり、簡単にはできない。なぜこのような練習をするかといえば、質問を聞いた後に選択肢の音声を聞いていると、最初の質問を忘れてしまうことがあるから。シャドーイングによって、短期記憶能力を鍛えるのだ。
<勉強法4:パート7を徹底対策>
▼日常生活とビジネス文書に慣れる
新形式になって設問が増えたパート7。リーディングの100問中、半分以上の54問が読解問題になったので、対応を怠るわけにはいかない。
「新形式ではチャットの問題が出ます。これに限らず、Eメール、案内文、説明書、レシート、申込書など、日常生活やビジネスシーンに即した文章が頻出します。問題集や模試を中心に、ビジネス文書に慣れておくといい」(浜崎さん)同様にパート6の長文穴埋め問題も設問が増加。空欄に文章を挿入する問題も登場した。
「この手の問題は本文を読みこんで、文脈をしっかりとらえる必要があります。そのためには早く、そのうえで理解しながら英文を読みきらないといけません。少しずつでもいいので、毎日英文を読むトレーニングを重ねておきましょう」(大里さん)