成果を期待される日本人管理職、WLB先進国の欧米や、アジアの第一線で働くワーキングウーマンたちはどんなアイデアを駆使して両立しているのかレポート。

<日本編>

仕事と家庭の両輪を回している日本人管理職の女性8人が実践するテクニックを紹介。仕事や家事でいかに時短を図れるか工夫しているが、できないことはスッパリ諦めてしまうことも大事だと気付かされる。日々たまる部屋のホコリ、片付けが行き届かない子ども部屋など、目をつぶることもテクニックの一つのよう。

森本千賀子さん
株式会社リクルート エグゼクティブエージェント エグゼクティブコンサルタント
仕事内容:経営層への転職エージェント
家族構成:夫、子ども2人

[森本さんの一日]
3:00 起床(仕事、洗濯、掃除、朝食の準備、身支度)
7:00 家族起床(朝食、通学の準備、家族を送り出す)
8:30 出勤
20:00 帰宅(夕食、入浴、子どもとの時間)
22:00 子どもを寝かしつけながら、一緒に就寝

▼平日の夕食&子どものケアはシッターに依頼
出張の多い夫の協力を得られない状況の中、苦渋の選択でシッターにチャイルドケアをお願いしたが、森本さんをはじめ、子どもたちもシッターがいるほうがストレスなく生活できることに気付いたそう。最初は週1だったが、今では平日5日間、夕食と子どものケアを依頼するほどに。付き合いも5年になり、お互いに信頼関係が築けてくると、宿題のチェックや学校の連絡帳の記入も行ってくれるようになり、より任せやすくなったという。「普段一緒にいる時間が短いぶん、子どもたちを寝かしつけるのは私の役目。仕事で遅くなる日も21時には帰宅して、一緒に寝て、朝3時起きで仕事をする毎日が定着しました」

山崎佐知香さん
ビルコム株式会社 コンサルティング・ディビジョン マーケティング・PRグループ 課長
仕事内容:自社のマーケティング、PR全般
家族構成:夫、子ども3人

[山崎さんの一日]
4:00 起床(洗濯、勉強、仕事、自分の時間、身支度、朝食の準備)
7:00 子ども起床(朝食、着替え、ゴミ捨て、台所の片付け)
7:45 子ども1人を送り出し、保育園経由で通勤
8:25 子ども2人を保育園に預けて出勤
17:45 保育園へお迎え
18:45 帰宅(夕食の準備、子どもらの宿題チェックなど)
19:30 食事、入浴
20:30 家の片付け
21:30 子どもたちを寝かしつけながら、一緒に就寝

▼朝洗ったお皿は拭かずしまわず、調理台に並べておく
朝、子ども3人が起きてから出掛けるまでは約30分。朝食・着替え・歯磨き……慌ただしいが、食器洗いだけはしっかり行うのが日課。帰宅後、食器洗いから夕食づくりを始めると時間が掛かるので、後回しにしがちな食器洗いも、朝のうちに済ますのが山崎さんのこだわり。食器を洗い、調理台に並べて自然乾燥。並べ方も重要で、夕食を準備する際、無駄なく作業できるようフォーメーションを決めているという。夕飯づくりは、ご飯を炊いても20分ほど。つくり置きはせず、簡単でも毎日食事を一からつくるため、食器を使いやすく並べておくだけで、かなり時短になるそう。「段取り重視は仕事も家事も同じです」