今、発売中の『プレジデントウーマン』では、就業後のアフター7や休日に、副業や趣味、ボランティアをする“第3の活動”をする人々を特集。取材したライターの池田純子氏が、活動の醍醐味と想定外の相乗効果を特別レポートする。

くすんだ生活がみるみる輝く“第3の活動”とは何か?

今、“第3の活動”が注目されている。

第1の活動(仕事)や第2の活動(家族・プライベート)はもちろん大事だが、人生それだけではつまらない。そんな考えの人が始めているのが、この第3の活動だ。たとえば、ボランティアや副業。会社と家以外の場所での活動が、人生をより充実させ、「第1・第2の活動」にもいい影響を与える効果もあるというのだ。

プレジデント ウーマン 2017年2月号

文筆家で『上機嫌で生きる なぜかうまくいく人の幸せになるクセ』などの著書がある有川真由美さんも、「第3」活動家。執筆活動などに加え、1から写真撮影の技術を見に付けるという新しい試みを始め、現在では写真家の肩書きもある。

「第3の活動は、自分の命や人生を喜ばせる活動」と話す有川さんに、第3の活動を見つけるコツや続ける秘訣について聞いてみると……。

最初に教えてくれたのは、第3の活動を選ぶときに間違いがちな点だ。多くの人がついやってしまうのが、「流行っているから」「将来、仕事に役立ちそうだから」といった理由で活動を始めるというのだ。いわば、打算で動くパターン。

「結果的にそれが好きになればいいのですが、そうでなければ、けっこう中途半端なことになってしまいます。ですから、やっぱり純粋に好きなことをしたほうがいい。それはこれから見つけるというより、今までやってきたことの中にある気がします。本を読むことや物を作ること、人とコミュニケーションすること……、何かを好きだという気持ちは、自分の歴史の中にあるのではないでしょうか。ひょっとすると、子どもの頃にすごく夢中になっていたことにヒントがあるかもしれませんね」(有川さん)

有川さん自身も小学生の頃に自作していた学級新聞がワクワクの原点だと言う。

「先生たちの似顔絵を描いてパロディを作って、誰からも頼まれていないのに楽しくやっていたんですよ。最初はノートの切れ端に書いて回していたのを、友だちが面白いって言ってくれて。それで、ちゃんときれいな用紙に書いたら学級じゅうを回っていて、あまり話したこともない男の子から『面白かったよ』なんて言われて。それが私にとって初めて不特定多数の人が喜んでくれて嬉しいと感じた経験でした。それで、いまも同じようなことをやっていますけれど、そういうふうに楽しくてワクワクすることって、そんなに変わらないですよね」

そうした自分の中に眠るワクワクを認識すること。そして、それに取り組んでみること。それが、いずれ立派な第3の活動にまで成長する可能性があるのだ。