「勉強しなさい」という親は、NGパターン

まず、解説してもらった近年の子どもの傾向は、(1)まじめである(2)精神的にもろい(3)歯を食いしばってもやりとげるという世代ではないということ。これを頭に入れて対処する必要がありそうです。バブルを少し感じて育った親世代より、子ども世代はとても堅実な考え方をしていて、将来のこともよく考えています。

NGなのは、予備校(高校・塾など)で勉強してきて疲れているのに、家に帰るとすぐに「勉強したら」「勉強しなさい」といってくる親。親の立場からすると、浪人生(受験生)で寸暇を惜しんで勉強する時期のはずなのに、スマホを1時間近くいじっていたりすると、やはり「勉強しろ」といいたくなります。理想は、「親子で共通の目的を持ち、うっとうしくない程度に見守ってくれる親」なのだそうです。私は、ある程度子どもは自分で考えて勉強しているはずだから、あまり「勉強しろ」とはいわなくなりました。夫が私以上に「勉強しろ」という人なので、私はいわないようにしたという経緯もあります(両親双方からいわれるのは、子どももつらいだろうと思うので)。

長男のときに見るに見かねていっても、親子関係が悪くなるだけだったので、ここは見守り、成績が上がらないときに勉強の仕方をどう見直すかを話し合ったほうが建設的だと考えるようになりました。

日常のなかで、子どもの学業成績や生活態度などで注意したいことも多々ありますが、最近の子どもはひとつを否定されると自分のすべてを否定されたと感じるのだそうで、否定するよりも肯定してあげることのほうが大事なのだそうです。ああ、面倒くさい。

言い回しとしては、「○○でなければならない」という追い込み方をせずに、「○○であるといいな」と逃げ道を用意しつつ伸ばす方向に導くことが望ましいということ。予備校の先生方の気遣いもたいへんだなぁ、と思いました。

ほかの「やる気がなくなる一言」は、「勉強しなさい!」「必死でやれ!」(何もわかっていないのに)、「結果がすべてだ」(追い込む)、「どこでもいいから受かってね」(あまり期待されていない?)、「どうなの○○くんは?」(他人と比較する)、「オレが受験生だった頃は……」(親の自慢話!?)、「もう○月ね」(焦らせる目的!)など。親の言葉には敏感になっている時期なので、注意していきたいですね。