住宅ローンを借りている人は、自分が適用されている「優遇金利」を知ろう

優遇金利は、年々拡大しているので、借り入れをした時点が早いほどマイナスの幅は少なくなるのが普通です。さらに、借り入れの内容や審査結果によって、優遇金利が決まる金融機関もあり、借りる人によって優遇金利が異なる場合もあります。

変動金利で借りている人は、自分に適用されている優遇金利を銀行に聞いてみましょう。現在の変動金利の基準金利から優遇金利を引いた金利が、あなたのローンに適用されている金利です。

10年固定や5年固定などの固定金利期間選択型のローンを借りている人も、この優遇内容を銀行に確認しましょう。優遇金利の中には、当初、優遇幅が大きく、固定期間が終了した後は優遇幅が小さくなるタイプもあり、場合によっては、適用金利が2~3%台に上がってしまうこともありますから要注意です。

変動金利で0.625%のローンにしたい場合は、他の銀行で借り換え、もしくは今借りている銀行に交渉して、最優遇金利をゲットする必要があります。

マイナス金利下での借り換えは、全期間固定がおすすめ

借り換えの際は、より金利が低い0.625%の変動金利に注目する人が多いようですが、私はフラット35などの全期間固定金利の低さに魅力を感じます。残りの返済期間が20年を切っていれば、1.020%で全期間固定にできるのです(フラット35は借入期間が20年以下なら、比較的低い金利で借りられる)。私が最初にマンションを買った20年ほど前は、住宅金融公庫の金利が3.60%で当時の最低金利でした。それから比べると、今は夢のような低金利です。

もちろん、変動金利や10年固定で0.9%など、どの金利タイプに借り換えても構いません。ぜひこのタイミングで借り換えを検討してみましょう。そして、借り換える際には、返済期間を変えずに月々の返済額を減らすのではなく、できれば返済額を減らさずに返済期間を短くして、より効果の高い借り換えをめざしましょう。返済せずに済んだ利息の分は、迷わず貯蓄に回してください。

フリーライター 生島典子(いくしま・のりこ)
投資信託の運用会社、出版社勤務を経て独立し、2004年よりライター・編集者として活動。子育て、家計、住まい、働き方などが主な執筆テーマ。好きなことは、出産と住宅ローン。3人の子どもを助産院で出産した経験あり。