楽しむことを増やせば、スマホ比重は小さくなる

【本田健さんの回答】

お酒や麻薬などの依存症と同じで、それに依存していて止められないというのは、精神的には健康ではありません。ですが、仕事のやり過ぎやスマホ依存は、そこまで他人に迷惑をかけるわけではないので、社会的にはまだ非難されるものにはなっていません。

では、お酒や麻薬などの依存症ほど害がないかというと、そうでもないでしょう。スマホ依存になっていると自分の時間を失い、また、家族や友人とも深く付き合えない、自分の人生を楽しめないという問題が出てくると思います。

重度のスマホ依存の人は専門家の助けを借りるのがいいと思います。軽い症状の人は、スマホを寝室に持ち込まない、カバンの中に入れる、長いパスワードでロックするなど、ちょっとしたことで症状が緩和されると思います。スマホ依存症かどうかをチェックするアプリもあるようですが(笑)、なんだか皮肉な感じもしますね。

また、スマホ以外に楽しい趣味を持つことも大事でしょう。音楽を聴く、絵を描く、料理をするなどの楽しいことが見つかれば、スマホにかかる比重が小さくなります。

依存症になってしまう人の人生には、いろいろな種類のストレスがかかっています。仲間外れになりたくない、情報に触れていないと不安だといったことが、依存症状を生み出す素地を作ります。

ですので、日々の生活の中で、精神的な健康を保つことを心掛けましょう。そのうちに、スマホの存在を忘れている自分に気付くかもしれません。

男性回答者プロフィール:本田健(ほんだ・けん)
作家。神戸生まれ。経営コンサルタント、投資家を経て、29歳で育児セミリタイヤ生活に入る。4年の育児生活中に作家になるビジョンを得て、執筆活動をスタートする。「お金と幸せ」をテーマにした1000人規模の講演会、セミナーを全国で開催。インターネットラジオ「本田健の人生相談~Dear Ken~」は2000万ダウンロードを記録。
代表作『ユダヤ人大富豪の教え』(大和書房刊)など、これまでに著書は100冊以上、累計発行部数は680万部を突破。
【本田 健 公式サイト】http://www.aiueoffice.com/

文=本田健、河崎環 イラスト=伊野孝行