万が一のときも預金は守られる

圭子は「身近でない地方銀行にお金を預けて大丈夫?」と不安そうですが、定期預金は預金保険の対象。銀行に万が一のことがあっても、元本1000万円とそこにかかる利息は保護されます。

預金する際の手続きもそれほど面倒ではありません。

各銀行のホームページで申し込み、郵送などでやりとりすれば口座開設ができ、届いたキャッシュカードで資金を入金し、ネットで定期預金に振り替えるだけです。

入金は銀行が提携する金融機関の中から、無料で利用できるところを選べばコストもかかりません。セブン銀行、ゆうちょ銀行など、身近な金融機関と提携していることが多いので、銀行選びの際にはこの点もチェックするといいでしょう。有利に運用するには、コストを抑えることも重要です。

定期預金は固定金利型ですから、低金利の今、長期のものに預けるのはご法度。1年定期で様子を見るのが適しています。

定期預金の多くは自動継続なので、満期が近づいたら、継続しても有利な運用ができるか、ほかの金融商品と比べて見劣りしないかなどを検討しましょう。

長期なら変動金利型の個人向け国債

なるべく手間をかけたくない、という人は、変動金利型の商品を選ぶのも手です。

たとえば「個人向け国債」の「変動10」。1万円から購入でき、金利は半年ごとに見直されます。10年満期ですが、発行から1年以上経過していれば、途中で売却しても元本割れしません。

毎月発行しており、2月発行分(募集は1月29日まで)の金利は0.17%です。

銀行や証券会社などで購入できますが、金融機関によっては、現金プレゼントなどのキャンペーンを行う例もありますから、要チェックです(ただし、取引する金融機関を増やし過ぎると管理が大変なので、そのあたりも考慮して)。

フリーライター 高橋晴美(たかはし・はるみ)
1989年よりライターとして活動。資産形成、投資信託、住宅ローン、保険、経済学などが主な執筆テーマ。