「スーパープア」予備軍の人の特徴

家計再生コンサルタントとして、さまざまな家計を目の当たりにしてきた横山光昭さんによると、お金をためられない人にも、反対にうまくためている人にも、それぞれに共通点があるといいます。

「まずためられない人は、将来が見えていない。30~40代くらいは何かとお金がかかりやすい時期なので、今やりくりすることで精いっぱいという人も多いかもしれませんが、年金以外定期収入がなくなる老後に困窮したくなければ、今から蓄えるべきです。長い人生、生きていく限りずっとお金はかかり続けるということを忘れ、目先の欲望に駆られている人は、間違いなくスーパープア予備軍です」

イラスト=中根ゆたか

特に危ないのは、身の丈に合わない住宅ローンを組んでいたり、自己投資や子どもの教育費にお金をかけすぎたりしているタイプ。

今挙げた高すぎる住宅ローン、自己投資、教育費は“家計を破壊する3大要因”と言っても過言ではないとか。

「住宅ローン、あるいは賃貸の家賃もそうですが、住居費はせいぜい月の手取りの4分の1以内に抑えるべきです。それに、毎月満足に貯蓄ができないほど自己投資や教育費にお金を使うのは、やっぱり間違っていると判断すべき」

また、家計簿をつけず、家計の収支をあまり把握していない人も、スーパープアの危険性があるそう。

「ためている人は、大まかにでも家計の収支を把握しています。自分が1カ月あたり何にどれくらいお金を使っているか知ることは、資産形成をするうえでの基本。今ためられていない人は、まず家計簿などで収支の内訳を把握し、ムダな支出を洗い出す作業から始めてください」

【まとめ】地味だけど……やっぱりコツコツ家計管理は重要!

家計再生コンサルタント・FP 横山光昭(よこやま・みつあき)

株式会社マイエフピー代表取締役社長。独自の家計再生プログラムを提唱し、実際に何千もの問題家計を再生してきた家計管理のプロ。近著は『NHK「あさイチ」お金が貯まる財布のひみつ:不安がなくなる貯金の極意』(新潮社)。

撮影=菅井淳子 イラスト=中根ゆたか