本気で手伝いたいと思っている人の態度とは
【河崎環さんの回答】
ご相談者が、まるでネットのテンプレのような「意識高い」勘違いパートナーの納得のいかない干渉に飽き飽きしていらっしゃることが、よく伝わってきました。そもそも「手伝う」と言いながら、あなたの意見をくむことなくバカにするなんて、対等に議論する関係を築こうとなど考えていないのがバレバレです。それはあなたを「手伝う」人間のすることではありませんね。「君は頑固」とか「世界を知らない」とかうっとうしいですが、そんな自分がいったい何をどれほど知っているというのでしょうか、ご立派なことです!(笑)
パートナー本人が本当に柔軟で世界を知っている能力の高い人間で、あなたを手伝おう、あるいは育てようと本気で考えているのなら、全く逆の世界観や意見を持つあなたに何かを教え示すとき、そんな上からの態度かつ否定的なアプローチは取りません。メッセージが相手に浸透しにくく、効果が薄いからです。つまりこの関係はパートナーがあなたを「手伝う」という名目であなたとの立場の傾斜を楽しんでいたのかも。あなたに「私がそう言わせているのでしょうか」なんて思わせるあたり、すっかり2人の関係支配を握りしめ、さぞかしパートナーはあなたとの関係で優位に立ったつもりで気持ちいいでしょうが、どうやらあなたのほうが成長してしまいましたね。個人的にはそんな安っぽいパートナーなんざ燃えないゴミの日に出したい気分満々ですが、別れずに関係を続ける価値があるかどうか、決めるのはあなたです。
フリーライター/コラムニスト。1973年京都生まれ、神奈川育ち。乙女座B型。執筆歴15年。分野は教育・子育て、グローバル政治経済、デザインその他の雑食性。 Webメディア、新聞雑誌、テレビ・ラジオなどにて執筆・出演多数、政府広報誌や行政白書にも参加する。好物は美味いものと美しいもの、刺さる言葉の数々。悩みは加齢に伴うオッサン化問題。
文=本田健、河崎環 イラスト=伊野孝行