仕事から帰ってきて、一から料理するのは大変……。そう痛感するワーキングウーマンの強い味方なのが、つくり置きできる常備菜だ。料理家のこてらみやさんが自身もよくつくるという、ひと工夫アリの4品を教わった。

鮭とブロッコリー、じゃがいものパテ

【写真左】鮭とブロッコリー、じゃがいものパテ【写真右】耐熱皿にパテをつめて、にんにくのすりおろしとアンチョビのみじん切りを混ぜたパン粉を上にのせ、グラタン風にアレンジ。トースターでこんがり焼けば完成。

●野菜たっぷりでクリーミー。ホッとひといきつける幸せの時間

おなかを満たすと同時に、ゆったりした気分を味わいたい。そんなときにぴったりなのが、3品目の「鮭とブロッコリー、じゃがいものパテ」。白ワインで蒸し焼きにした鮭と、コトコト煮込んだじゃがいもやブロッコリーは、ほっくり優しい食感だ。鮭の代わりにツナ缶を使ってもおいしくできる。

●材料(直径11cmのビン1つ分)
生鮭……150g/玉ねぎ……120g/じゃがいも……270g/ブロッコリー……130g/白ワイン……50mlと大さじ1/塩……小さじ1/オリーブオイル……大さじ1
【A】牛乳……100ml/水……100ml/バター……20g/レモンの搾り汁……小さじ2

●作り方
(1)生鮭は、塩少々(分量外)、白ワイン大さじ1をまぶして10分置く。水分を拭いフライパンにのせ、残りの白ワインを注ぐ。蓋をして弱火で5分、裏返して3分ほど蒸し焼きにする。粗熱がとれたら表面の水分を拭い、骨と皮を取り、細かくほぐす。
(2)玉ねぎはみじん切り、じゃがいもは5mmの厚さの半月切りにする。ブロッコリーはざく切りにする。
(3)フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、玉ねぎ、塩小さじ1/2を入れて炒める。玉ねぎがきつね色になったら、じゃがいも、ブロッコリー、A、残りの塩小さじ1/2を加える。蓋をして弱火にし、時々混ぜながら15~20分煮る。
(4)柔らかくなったら、ヘラで潰しながら中火で水分を飛ばす。1の鮭、レモンの搾り汁を加え混ぜて、完成。

※冷蔵庫で1週間ほど保存可能。食べ終わるまで、なるべく風味をキープするコツは、下ごしらえした食材から出た水分をペーパータオルで拭い、炒め物は水分を飛ばすなど、なるべく水気を残さないようにすること。薄味にはしないで、しっかり塩を入れることが大切。

こてら みや

料理制作からスタイリングまで、食まわりの仕事を幅広くこなす料理家。スパイスや香味野菜を生かした料理に定評がある。得意な保存食レシピをまとめた『魔法のびん詰め』(三笠書房)は、台湾、韓国でも発刊。近著に『ひとり分からできる 作りおき上手のやりくりレシピ12か月』(家の光協会)。
 

撮影=平松唯加子