公式どおりに言えば角が立たない!
残業や早出、休日出勤を頼まれたときは、先に紹介した公式にあてはめれば問題なし。さらに内藤さんがつけ加えるのが“事前通告法”だ。
「事前に予定があることを通告しておけば、相手は頼まないようにしようと勝手に心構えしてくれるんです。消費税増税も、さんざん事前通告してから上げたので、そもそも痛みが少なくなるんです。やっぱり上がったかってね」
連絡先を聞かれたとき、食事に誘われたときついては、3人とも相手のことがいやだとはストレートに伝えず、かといって気のあるところも見せない、のらりくらりとかわす具体例を挙げてくれた。
「断り続けていれば、さすがにいつかは相手も諦めます」(塚越さん)
コミュニケーションデザイン研究を行うアップウェブ代表取締役。交渉の仕方は著書『NOと言えないあなたの気くばり交渉術』に。
塚越友子
東京中央カウンセリング代表心理カウンセラー。専門はコミュニケーション論。『辞める前に読む!』のほか、著書多数。
内藤誼人
アンギルド代表取締役社長。立正大学客員教授。実践ビジネス心理学を中心に企業へのコンサルティングも行う。著書は200冊以上。
イラスト=雨月 衣