給料額は基本給+手当で構成されている

2つめの「支給」は、会社からもらうお金の明細が書かれたブロックです。「基本給」や「時間外手当」のほか、会社によってはさまざまな手当を支給することがあります。これらの合計が「総支給額」で、これがいわゆる「給料の額面額」になります。おもな項目を説明しましょう。

(1)基本給……給料のベースになる金額。年齢や勤続年数、人事評価などによって決められます。
(2)時間外手当……いわゆる「残業代」のこと。1日8時間の法定労働時間を超えて働いた分は割増になります。
(3)通勤手当……通勤にかかる交通費の実費。1カ月10万円まで非課税です。
(4)資格手当……会社によっては、資格を取ったり取ろうとするときに手当を支払う場合があります(内容は業界や会社によってさまざまです)。
(5)家族手当、住宅手当など……会社によっては、扶養家族がいる社員に「家族手当」を支払ったり、住居費の補助として「住宅手当」を支払う場合があります。どんな手当があるかは会社の考え方によって異なります。

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給与明細の例

この中で最も大事なのは、もちろん「基本給」。なぜなら、残業代もボーナスも退職金も、この「基本給」を基に計算するからです。たとえば「ボーナス2カ月」といったときは通常、「基本給の2カ月分」を指します。つまり、「基本給」が上がれば毎月の給料のほかボーナスも増えるので効果大。逆に、会社にとっては支払うお金が増えることになるので、会社はなかなか基本給を上げようとしないのが現実です。そうした経営サイドの考え方は、頭にいれておくといいでしょう。

また、自分の会社の手当については、社内規定を見ておくのがおすすめ。もし資格手当があるなら、勉強して資格を取れば給料アップにつながります。

以前、私の勤務していた会社では、もらえるはずの手当が半年間も抜けていたケースがありました。ある女性社員が産休から復帰したときに、産休中に新設された手当を人事部が入れ忘れていたのです。手当は社員ごとに違うので、そんなミスが起きがちなのかもしれません。手当が抜けたり不足していたりしていないか、ときどき確認してみることも必要です。